美術・教育番組のデジタル展開

京都造形芸術大学
通信教育「手のひら芸大」教材制作

 美術系の大学として日本で最初に通信課程を開設した京都造形芸術大学。2013年4月にweb教材を中心に学習する「芸術教養学科」が新たにスタートした。
NHKエデュケーショナルでは、この学科のための映像教材制作を担当。

「芸術史基礎」16科目(日本、アジア、西洋、近現代の「造形」「上演」をテーマとしたもの)、
「芸術教養講義」10科目(「デザイン」と「伝統」に関するもの)を映像と音声で学ぶ3~5分程度の
クリップを制作している。

担当は、NHKエデュケーショナル特集文化部です。

「手のひら芸大」ホームページ
http://www.kyoto-art.ac.jp/t-tenohira/
 (※NHKエデュケーショナルのサイトを離れます。)


 

多様なデバイスで学ぶ、美術教育コンテンツを。

京都造形芸術大学 教授 上村 博 さん

サラリーマンや主婦が、自宅、図書館、そしてカフェでも 芸術を学べるように。


―「手のひら芸大」企画について、経緯を教えてください。

上村:もともと京都造形芸術大学は、他の芸術大学とは異なる観点から芸術教育の本質を考え直していました。ただ一握りの職業作家だけを育てればよいという考え方をとっていません。芸術は一般の市民にとってこそ必要なものです。自分たちの生きる環境をより良く、より美しく育てる教養市民層を作り出すこと。これが基本のコンセプトです。そのため通信教育課程も設けられました。

そしてまた、さらに一般の社会の人たちが自分たちの生活の中に芸術を取り込める活動ができないものか。そこで、週末まで会社で仕事をしている方や子育て中の方、介護をされている方であっても、自宅や図書館、カフェで気軽に学ぶことができる芸術教養学科を作りました。

インターネットを用いた教育手法について付け足しますと、いま、世界中の優れた大学が授業をインターネットで公開していますが、普通の授業風景を撮影しただけのものです。しかも講義のクリップが 15 分や 30 分もあります。教室での授業をモデルにしているからです。しかしパソコンの前では集中力が持ちませんし、もっと効果的な方法があります。

  


   

講義以上に効果のあるNHK教育コンテンツ。 映像による教育に強み。


― NHKエデュケーショナルにご依頼をいただいた理由は?

上村:NHKエデュケーショナルは、芸術関連で非常に優れた番組をたくさん作っていらっしゃる。
番組「美の壺」もお手軽に見えますが、なかなか大事なところをついています。身近なモノや、骨董品、ファッションなど、いわゆるファインアートではないものにも気を配って、お説教はしない。ちゃんと何か気づかせるものがある。
学問的に正しいか正しくないかということではなく、少なくとも「美の壺」を見ると非常にためになりますね。注意をグッと引き寄せる力があります。
NHK エデュケーショナルが作ってきた美術番組・教育番組には、大学の講義をそのままネットで配信したものにはない、特有の優れた教育的な効果があるのではないかと思い、相談させていただきました。

大学で教えている美術史は、どうしても教授陣の専門分野によって偏りが生じてしまいます。
しかも満遍なく教えようとしても、時間的な制約から、古代ギリシャから始まってモネとかマネとか印象派を経て、最後は 20 世紀で終わるような、一本道の歴史を駆け足で辿って終わりです。
しかし、人間の表現活動を全体としてしっかりと見せるためには、ジャンルや地域、歴史もさらに幅広く見渡し、かつ容易に復習できる環境が必要です。今回一緒に作っている教材は、そういうちょっと欲張りな企画といいますか、学習環境を提供しようとするものですね。

またそのために重要なのが実物の映像です。造形活動や舞台、建築など、土地に根ざして出来上がった独特の形や表現を示すには、映像にかなうものはありません。

  

番組制作のプロのノウハウを活かして

映像の品質に安心感。


— 独自コンテンツの制作には、編集作業が大変重要ですね。

上村:格段に映像の蓄積があるので、NHKエデュケーショナルの協力というのは何よりも強いものだと思います。また、映像的な素材が足りない時代や内容を扱う事もありますが、編集の力によってその不自由さを感じさせないくらい素晴らしい出来映えに仕上がっているものもありました。動画が効果的に使われていて、これは確かによくわかる教材になっていると思いました。

  プロデューサーの方がしっかりしているため、一定の質が保たれています。例えば大学で誰かディレクターを雇ってその人に映像を任せたとしても、結局それを誰かプロデューサー的な役割を担って監修しなければなりません。その点で、安心してきちんとした組織に品質や進行を管理していただいているところに、メリットを感じますね。

  加えて、権利処理や進行管理など目に見えないところについても、映像の編集やコメント、音声を入れる以上に非常に安心感がありました。

  

今後はより専門的な教材を

深く知りたいというニーズにこたえるコンテンツ開発を


ー 反響はいかがでしょうか

上村:反響は非常に良いです。それを期待して入ってきた学生もいます。作品の映像を視聴した学生と教員が授業の中でその作品を話題にしたり、実際にその作品を見に出かける学生がいたりと、教材が実際役に立っている手応えがありますね。


― 今後の教材のプランはいかがでしょうか?

上村:「造形史」に続いて「生活環境のデザイン」、「東アジアの伝統文化再考」など、より専門科目に近い部分の教材の制作に取りかかったところです。

将来的なことですが、NHKの教育番組が「今回はヴァルター・ベンヤミンを特集します」としますね。誰かがレクチャーするようなタイプの番組ではなくて、ちゃんとベンヤミンのドキュメンタリー番組になっている。それをきちんとした教材として皆が見て、別のシステムで単位の成績評価システムにリンクしているとか、そういうことができたらいいなと思いますね(笑)

学生はみんな勉強すると変わります。知らなかったことを知ると、さらに興味が拡がります。TVやネットで流通しているような知識には満足しなくなります。さらに深く知りたいという欲求がある人たちが確実にたくさんいるのです。そうした人たちが授業で刺激を受けて、自分たちでも本当に面白いもの作ってゆく。それをまたいつか教材として取り上げて広く共有する。そうした循環が生まれれば、文化や芸術を担う層がどんどん厚くなってゆくのではないでしょうか。


―  ありがとうございました。 

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