NHKエデュケーショナルのお仕事、紹介します。

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NHKエデュケーショナルを就職先に選んだ理由は何ですか?

私は大学で英語教育を専門に学び、自分自身も勉強が大好きだったので、就職活動中は教員を目指すか、教材を作る仕事がしたいと思っていました。ゼミの教授がEテレの語学番組に出演していたことからNHKエデュケーショナルを知り、NHKの番組も「教材」のひとつの形だなと思ったんです。NHKには「正確・信頼」というイメージがあったので、そのブランドのもとで英語教材を作れたら楽しそうだなと思い、入社しました。

入社して、まずはどんな仕事を担当しましたか?

語学部に配属になり、中学生向けのラジオ番組『基礎英語3』を担当しました。入社するまでは、最初の数年は先輩の背中を見ながら“番組づくりの基礎”を学ぶのだろうと想像していたのですが…実際にはそういう期間はほとんどなく、いきなり経験豊富な制作スタッフや出演者に指示を出したり、仕上がりをチェックしたりする仕事だったので、かなり戸惑いました。内容の正しさについてはある程度判断できても、「番組の演出的にはそれでいいの?」と言われると自信が持てずに黙ってしまったり…。でもチームに恵まれて、入社1年目の私の意見にも耳を傾けてくれる環境だったので、「思ったことは勇気を出して言ってみる」ことが少しずつできるようになったかなと思います。

基礎英語3』でお世話になった先輩と音響効果の方と一緒に。

ラジオ番組の後は、どんな経験をされましたか?

次は番組ではなく、福井県の公立高校に配る英語教材の制作に携わりました。スキット(寸劇)を収録したDVDとCDとテキストがセットになった教材です。私はスキットにどんな英語表現を入れるかを考えたり、ロケに同行して出演者の発音や話すスピードをチェックしたりするなど、主に「英語」担当。福井県の教育委員会の方々や学校の先生たちと一緒に、福井県の高校生のためのオリジナル教材を作り、それが形になったときには、とてもうれしかったです。一方で、教材の「映像」部分は別の制作スタッフが担当したので、私は文字の台本をどうやって映像にするのかやロケの仕方などについては、何にもわからないことを痛感した経験でもありました。

その後、印象に残っている仕事は?

思い出深いのは、小学生向けのテレビ番組『プレキソ英語』です。入社2~3年目のときで、アニメーションパートを担当したのですが、とにかく楽しかった!監修の先生、脚本家、翻訳者、声優、アニメーターなど、ラジオ番組に比べると関わる人がぐっと増え、いろんなアイデアが生まれて良くなっていく過程にワクワクしました。さらに、この番組はいろいろな広がりがありました。番組キャラクターの着ぐるみを作って、NHK文化祭や東北の被災地でイベントをしたり、書籍化やグッズ化したりもして。思いを込めて作ったコンテンツが、いろんな形で、英語を学ぶ子どもたちのところへ届けられるのはいいなあと思いました。

プレキソ英語』チーム。プロデューサーの誕生日を祝って記念撮影。

順調にキャリアアップしていますね。

自分の好きな英語教育の分野で、さまざまな経験ができたと思います。ただ、同期や後輩がロケにどんどん行っている様子や、テレビスタジオでバリバリ収録している姿を見聞きすると、私にはそういう“テレビ的な経験”がまだまだ足りないのではないかと不安に感じていました。そんな中、入社4年目の後半に、中学生向けのテレビ番組『エイエイGO!』で、ディレクター業務を担当することができました。台本を一から書いたり、スタジオの5台のカメラでどう撮るのかを考えたり、映像を編集したり。すべての過程でたくさんの人に助けてもらって、なんとか形になりました。すごく大変でしたが、ディレクターという立場は“自分の手で番組を作っている”感覚があり、いろんな人との密なやりとりから学べることがたくさんあって、すごく楽しい!と感じました。

エイエイGO!』の収録前、スタジオセットの中で。

現在はどんな仕事を担当していますか?

現在は『きょうの料理』などを制作している生活部に所属し、『JAPANESE FOOD』というウェブサイトを担当しています。海外の人に向けて、日本の食に関する記事やレシピを英語で発信しているサイトです。私は編集長として、記事のネタを考えたり、毎回の更新内容をチェックしたりしています。番組ディレクターとはまた違う仕事ですが、ウェブサイトという媒体はこれまで経験していない場なので、ここで学べることをしっかり身につけて、今後デジタルを活用した教材作りなども考えていけるようになりたいですね。

原稿をチェックするときの必須道具。「知っていると思う単語ほど、誤りを見落としがちなので、毎回きっちり調べます。」

大学生に向けてメッセージをお願いします。

私は、NHKエデュケーショナルは「教育コンテンツを作っている会社」だと思っているので、マスコミ的な側面だけでなく、「教育」にも熱い思いを持っている人と一緒に働けたらうれしいです。仕事をする上では、思いがけないこともたくさんあるので、なんとかなると思えるタフさは必要かなと思います。そして、なんだかんだ“なんとかなる”のは、常にいろんな人が助けてくれているおかげなので、誠実さと謙虚さは大事です。私自身、忘れずに心がけなければと思っています。

宮本 みやもと ディレクター
2012年入社
生活部