4Kカメラ撮影による高精細映像ソフト

パナソニック汐留ミュージアム 
「モローとルオー」4K展示映像制作

  • インタビュー:2014/1/28
  • パナソニック汐留ミュージアム 主任学芸員 増子美穂さん

 

  • インタビュー:2014/1/28
  • パナソニック汐留ミュージアム
    主任学芸員 増子美穂さん

2013年9月7日(土)から12月10日(火)まで開催された「モローとルオー -聖なるものの継承と変容-」展。

会場内に設置された4K対応テレビで上映される映像をNHKエデュケーショナルが制作しました。4Kとは、フルハイビジョンの4倍となる約829万画素(実解像度3840×2160)の高精細映像です。今回新たに、パリのギュスターヴ・モロー美術館で4Kカメラによるロケを行い、外観、内観、作品を撮影しました。

その映像は、高い色再現性と緻密な表現力の4Kモニターによってあますことなく表現。フランス象徴主義の巨匠ギュスターヴ・モローの数々の名品を、絵画や工芸品の質感までも映し出しました。
まるで、パリのモロー美術館を散策しているかのような臨場感が味わえる映像コンテンツが生まれました。

制作担当:NHKエデュケーショナル 特集文化部


4Kで新時代のアートビデオを作りたい

パナソニック汐留ミュージアム 
主任学芸員 増子美穂さん

技術によってアートをより体感


― 「モローとルオー」展での展示映像を今回4Kにて制作依頼をいただいたのですが、そこにいたった背景を教えていただけますでしょうか?

増子:汐留ミュージアムはパナソニックの企業ミュージアムなので、「『技術」』を展覧会の中でうまく活用していくにはどうすればいいのか」という点が検討課題でした。一方、企画展では紹介しきれない作品の世界観をどうすればお客様に感じていただけるか、という点も悩みどころでした。そこで浮かび上がったのが、4K撮影による素晴らしく高精細で臨場感のある展示映像。フランス・パリにあるモロー美術館を4Kカメラで撮影することで、モローという芸術家をより深く感じとっていただけるのではということから始まったのです。
 

― 4Kカメラで美術館の展示映像を作ることに関して、どういう期待をお持ちでしたか?

増子:通常のハイビジョンの展示映像でも、展覧会の内容や作家の歴史などは十分に楽しんでいただけると思うのですが、目指していたのは「モロー美術館」にあたかも自分が訪ね、そこにいるかのような臨場感をお客様に抱いていただくことでした。4Kは、非常に高精細で色鮮やか。光を描写した場面など、明るい画面を実感するには一番良いのかなと思いました。

   

本物よりも美しいと感じる 4K映像

ギュスターヴ・モロー美術館のある、フランス・パリ9区
    

ギュスターヴ・モロー美術館のある
フランス・パリ9区


― モニターを通してモローの作品を見た感想はいかがですか?

増子:実は、モロー美術館は自然光で作品を鑑賞する邸宅美術館です。美術館照明をあてて展示をしていないため、光が届かない部分も多く作品の見え方も古典的で落ち着いた色調でした。空間も作品も薄暗いイメージを持っていました。

   

自然光も取り入れて作品を鑑賞するモロー美術館
    

自然光も取り入れて作品を鑑賞する
モロー美術館


増子:ところが、4Kカメラで撮影された映像は想像を超えるほどはるかに多彩。モローの目指していた「宝石のように光輝く絵画」が4Kモニターに映し出されていました。
モローは非常に裕福な家庭に育ちました。絵の具は宝石として使えるほどの最高級品を砕いて使っています。それを薄く何度も塗り重ね、上から細いペンで細かな装飾をほどこしています。極めて細かい作業のありさまが、4Kによってはっきりと綺麗に目に飛び込んできたのです。

   

ギュスターヴ・モロー作「ジュピターとセレメ」

   

ギュスターヴ・モロー作
「ジュピターとセレメ」

華麗な装飾が施された作品

 

増子:さらに、マチエールの盛り上がりもありありと感じられるので、まるで3D映像を見ているかのようでした。肉眼で見ているよりも鮮明に作家の技巧に触れることが出来ると感じました。今後、美術館を4Kで撮影することも当然のような時代が来るかもしれないですね。

  

4K映像は画家の芸術性を表現する新たな作品


― 制作する側としても4Kで撮るというのは初めてだったと思いますが、苦労などはありましたか?

特集文化部:超高画質であるため、ワンカットずつ全てピントの調整が必要だったり、簡単なズームですらも難しかったり、色々とありました。しかし、これまでの展示映像というのは、展覧会そのものを補足解説したりするようなものでしたが、4K映像はその場、パリに行ったような臨場感がありますので、展示物のひとつとしても楽しめる可能性があるのではないかなと思います。
 

― 展示映像によってパリに行った気分を味わえるというのは贅沢ですね。

増子:展示映像は補助的な役割よりも更に格上げしたように思います。本物の作品よりむしろ4Kの映像の方が美しく作品が見られるという点で、お客様は本物の画を見ている時間よりも、4Kの映像を見ている時間が長かったかもしれません。4Kモニターの前の方に人だかりが出来てしまうほどでした。

   

4Kテレビを見つめる人々

4K映像から偉大な発見が?!


増子:
モロー研究の先生が「今まで見えなかったことが明らかになるので、今後の研究に役立たせることが出来るのではないか、新発見にもつながるかもしれない」とおっしゃっていました。美術史家も非常に注目している技術だと思います。
 

― NHKエデュケーショナルに映像制作を依頼して良かった点はございますか?

増子:やはりディレクターの方が美術番組制作のプロであるという点につきるかなと思います。作品の撮影のポイントなども熟知しておられるので、非常に安心してお任せできますし、撮影技術もそうなのですが、作家、作品の内容を理解した上で撮影に挑んでもらえるので非常に品の良い、私ども美術館側が理想とするような番組を作っていただけたと思います。あとは、海外の美術館とのやり取りが慣れていらっしゃるので、契約や撮影上の交渉も非常にスムーズに先方の美術館とやっていただき、問題無く、安心してお願いできて良かったと思います。
 

― ありがとうございました。

 

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