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NHK-BSプレミアムで放送されていた人気番組「コズミックフロント」、そして進化して現在放送している「コズミックフロント☆NEXT」、その中から生まれたプラネタリウム版の第三弾です。プラネタリウム版は4Kで撮影したり、CGで制作しています。その特性を生かして、巨大なドーム画面に高精細な映像を映し出します。

コズミックフロント


コスモプラネタリウム渋谷 「コズミックフロント」プラネタリウム版映像

今回のテーマは「ダークマター」。私たちの目に見える物質は宇宙でわずか5パーセント、残りは「存在するけれど姿形がわからない」謎のモノに占められています。それがまさにダークマターです。作品では、ダークマターを解明しようとする研究者に注目、最先端の理論や世界のダークマターの観測施設など、宇宙の最前線に迫るコンテンツになっています。

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お客様の声

インタビュー:2017/02/28
コスモプラネタリウム渋谷(株式会社 東急コミュニティー) 解説員:永田美絵さん

NHK-BS プレミアムで放送されていた人気番組「コズミックフロント」、そして進化して現在放送している「コズミックフロント☆NEXT」、その中から生まれたプラネタリウム版「ファーストスター誕生」「時間旅行」に続く第三弾です。今回のテーマは「ダークマター」。私たちの目に見える物質は宇宙でわずか5パーセント、残りは「存在するけれど姿形がわからない」謎のモノに占められています。それがまさにダークマターです。作品では、ダークマターを解明しようとする研究者に注目、最先端の理論や世界のダークマターの観測施設など、宇宙の最前線に迫るコンテンツになっています。

コスモプラネタリウム渋谷(株式会社 東急コミュニティ)
コズミックフロント☆NEXT

制作担当:NHKエデュケーショナル 科学健康部

宇宙の謎に迫るカギ、“ダークマター”

永田美絵さん
コスモプラネタリウム渋谷(株式会社 東急コミュニティー)
解説員 永田美絵さん

―― 今回のテーマとして“ダークマター”を選ばれた理由を教えてください

永田:1作目「ファーストスター誕生」と2作目「時間旅行」の集大成が今回の「ダークマターを探せ!」です。決して三部作と銘打っている訳ではないのですが、“ファーストスター誕生”にご出演された東京大学大学院理学系研究科の吉田直紀教授や、“時間旅行”にご出演されたハーバード大学のリサ・ランドール教授に、再度ご出演いただいており、1作目・2作目と非常に繋がりのある内容となっています。“ダークマター”は、宇宙にあるとわかっているのに、まだ正体のわからないもの・・・これが“ファーストスター”や銀河、そして地球の進化など、宇宙の謎を解く鍵となっているのです。

ダークマターで形作られた宇宙
ダークマターで形作られた宇宙(シミュレーション)

永田:実は、1作目から“ダークマター”の企画はあったのですが、そのときはまだ暗中模索の状態でした。しかし、ここ数年でダークマターの研究が進み、新たな候補もあがってくるなど、題材として成り立つようになってきたので、プラネタリウムのコンテンツとして作ることにしました。

まだまだ宇宙の存在について分からないことが多いなかで、解き明かされようとしている・・・まさに今、宇宙大航海時代!新天地が見つかっている、という魅力的なコンテンツだと思います。

ダークマターの立体分布図
ダークマターの立体分布図
©NASA, ESA, and R. Massey(California Institute of Technology)

ダークマターの観測も続けるCERN
ダークマターの観測も続けるCERN
©2005-2016 CERN

「わからない」ことの面白さを伝えたい

―― 今回の作品が一番好きだとお伺いしましたがその理由をお聞かせください

永田:1作目・2作目の題材は、ある程度解明され分かっているモノについて、シミュレーションをしたり観測したりという内容でした。しかし“ダークマター”は、わからないモノを研究者たちが手探りで、試行錯誤を重ねながら候補をあげていく。天文学だけでなく、歴史的な部分も入っており非常に面白い内容となっております。
“ダークマター”は、宇宙の25%を占めているにもかかわらず、私たちが知っているのは通常の物質のわずか5%…宇宙はとても大きなもので満たされている、でも分からない…そのことだけでも非常にワクワクします。

リサ・ランドール教授
ハーバード大学 リサ・ランドール教授

吉田直紀教授
東京大学大学院理学系研究科 吉田直紀教授

永田:研究者の方々も、今回のテーマは楽しくてしょうがないと言っておりました。私も、内容をお客様にお話しするのがとても楽しいです。また、大人の方がご覧になって子供たちに教えたくなるような、次世代に繋がるキッカケとなる内容だと思います。ダークマターのような分からないことを想像して、子供といっしょに夜空を見上げて話をするのも楽しいことだと思います。

制作者から一言

今回のダークマターをめぐる研究者の理論や考え方を紹介する際、どうしたら楽しく、わかりやすく見てもらえるかを考えました。そこで、プラネタリムが暗いという特性を生かして、人物をシルエットで浮かび上がらせるという演出を取り入れました。ダークマターは直接的な表現ができないので、見えないものをパントマイムを使って表現してみました。彼らのコミカルで不思議な動きを見ながら、ダークマターを想像して頂ければと、思います。

(NHKエデュケーショナル 科学健康部 石戸功一)

パントマイム

―― プラネタリウムのコンテンツ以外でも、お客様に分かりやすく伝えるために工夫したことはありますか

永田:今回もお客様にスタディガイドを配布しました。スタディガイドでは、“ダークマター”のとても深いところまで紹介しているのですが、小さなお子様にも分かりやすい内容になっています。他にも展示パネル等で作品の内容を紹介し、最新の研究の状況をお客様に分かりやすく見て頂けるようにご案内しています。

展示パネル
左:リサ・ランドール教授の書籍
右:吉田直紀教授の小学生時代のノート

スタディガイド
スタディガイド

知的好奇心を揺さぶるプラネタリウムに

―― お客様からの感想はいかがでしたか

永田:「ダークマターについて聞いたことがありますか?」という質問に対して、「聞いたことがある」という人が本当に少なかったです。皆さん「ダークマターとは何なのか!?」という疑問をお持ちになられていました。

お客様のアンケートから

  • ダークマターというものを知らなかったので興味深かった
  • 映像がとてもきれいだった
  • 映像と説明が一致し、難しい内容がたいへんわかりやすくなっていた
  • 科学者の人柄等も垣間見える感じがして、夢を感じた
  • ポイントが分かりやすく、更に自分でも調べて本など読んでみたいと興味のわく内容だった
  • 最新の情報をプラネタリウムの作品として提供するのはすごいことだと思った

ボリビアのウユニ塩湖
満天の星を撮影した南米・ボリビアのウユニ塩湖
©2017 NHK 岡三証券グループ

永田:「ダークマター」は知らなかったというお客様でも「面白い」という声が多かったです。「分からないことが面白い」という知的好奇心を満たす作品であったと思います。
プラネタリウムで、“ダークマター”というテーマを扱うところは、まだあまりありません。他のプラネタリウムでは親子向けのテーマが多く、内容的にも易しくエンターテインメント性の高い作品が多い中、最先端の研究テーマであるダークマターにチャレンジできたことはとても良かったと思います。

―― ありがとうございました

©2017 NHK ©渋谷区/NED 配給 D&Dピクチャーズ

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